ヴィンテージカーマニアが乗る1952年製ダッジ・パワーワゴン

1968年、オーナーのダンがまだティーンネージャーだった頃、憧れのクルマだったというパワーワゴン。以来、ダンはこの車を集めてカスタムすることに没頭し、現在も年代、スタイルも違うパワーワゴンを4台も所有している。

ちなみにパワー・ワゴンは第二次大戦で活躍したミリタリー仕様のWCシリーズを改良し、一般向けに販売され商業車としても広く使われたモデル。パワーワゴンの名は現行のRAMトラックにも受け継がれているので聞いたことがある人も多いはずだ。

今回見せてもらったのは、E.T.にも出演している映画俳優のピーター・コヨーテ氏がラスベガスで30年間眠っていた車両を発見し、所有していたもの。彼が80歳を過ぎ運転する機会が少なくなったため、生粋のパワーワゴンマニアであるダンが引き継いだそう。

ダンはアイオア州にあるショップでエンジン、ブレーキなどあらゆる箇所をフルレストア。日々問題なく乗れるよう手を加え、メンテナンスも行なっている。オリジナルの良いところは残しつつもワイルドなカスタムを施し、古臭さを感じさせないセンス抜群のカスタムワークには度肝を抜かれる。

01.ヴィンテージーカー独特の大きなフェンダー上には、ヘッドライトが設置されている。オリジナルは16インチのホイールだったようだが、現在は17インチが装着されている。02.鉄感がたまらないスパルタンなインテリア。フロアにある3つのレバーはブレーキと四駆をコントロールするもの。センターコンソールには水温や油圧などなどの追加メーターが埋められている。03.実用ウインチはMILE MAKERのもの。04.オリジナルのエンジンではパワーがなく、45マイルしかスピードがでないため、今はモーパー360 V8エンジンを搭載。1ガロンの燃料で12マイルしか走らず、決して燃費が良くはないが走りは快適だそう。

ダンのコレクションは現在進行形。年に数回、アメリカ中のパワーワゴンオーナーが集まるミーティングには欠かさず出席し、情報交換を怠らないそうだ。